2015年9月26日土曜日

Ubuntu環境で特定のキーボードが反応しなくなる問題について

さきほど, Thinkpad X220のキーボードが一部動作しなくなりました.

特定のキーボード(Function, Backspace, Space)のみが反応しなかったためいろいろと設定をみていたところ....

原因はUbuntu純正のIMEであることが判明しました.

というのも入力メソッドをMozcに変更した瞬間に不具合が霧散したのです.



というわけで同様の問題が生じた方はデスクトップ右上のキーボードアイコンをクリックし, 入力メソッドをMozcに変更してみてください.

報告は以上になります....人騒がせなやつめ(X240買おうかと思っちゃったよ)




2015年9月20日日曜日

和名における植物の分類と階層 -- APG III とベンケイソウ--

前世紀の終わりには遺伝子に関する学問が急速に発展しました.

これは分類学にも多大な影響を及ぼします.

リンネに始まった分類学のうち, 植物の分類においても, 形態分類(構造や色, 生殖の様式など...いわゆる表現型を用いた分類)であるクロンキスト体系(cronquist system)はその地位を揺さぶられました.

世紀も変わろうとする21世紀前夜の1998年にはAPG体系というゲノム分析に基づいた植物の分類法が発表され, 形態分類は幕をおろし, 系統的分類の時代が始まりました.

現在ではAPG IIIという分類法が主流であり, これは2009年に発表されたものです.

さて, ベンケイソウ科の植物の位置づけはいかなるものなのでしょうか.

もともと, クロンキスト体系においてベンケイソウ科はバラ目に分類されていた模様です.

一方でAPG IIIにおいては下の図のように





 ユキノシタ目に分類されており, ユキノシタ目と枝を分かつ群はバラ類(rosides)というもので, 赤の他人とまでは言えないものの相当に異なる植物であることが明らかになったと言えるでしょう.

ベンケイソウ科の下には当然ながら様々な"亜科"や, その下の階級である"属"があるわけですが, 日本に分布するベンケイソウ科の植物はおよそセンペルビウム亜科(sempervivoideae)のマンネングサ属(sedum)と, 同じくヒロテレフィウム属(hylotelephium)あたりのものが多いのではないでしょうか.

























2015年9月14日月曜日

アオバトを見た...というお話-大磯釣行記-

アオバトという鳥がいる.

私は高校のころ担任でもあった生物科の教員からアオバトの存在を聞き, 海水を飲む行動があるとのことを知りました.
湘南地域に水飲み場があることのみしか知りませんでした.

しかし, 平塚か大磯あたりで海釣りをしようと伊勢原から10kmほど歩いて大磯に来た先日....ついに見てしまったのです

アオバトの群生地を!



アオバトさんは青い鳥のようなイメージがありますが, 決して青色ではなく, うぐいすきな粉のような色です.

そのうちAUVのカメラで近距離からの観測を試みてみようと思います. というのもアオバトが海水を飲む行動がナトリウムイオンの補充であるとの説にはかなり懐疑的だからです.

魚は釣れませんでしたよ....スズキが釣れるとのことでしたが, 本当にいるのでしょうか

なぜ栽培植物は綺麗なのか-Harlanの説-

栽培されている植物のことを栽培植物といいます.

ジャガイモ(馬鈴薯), トウモロコシ, 蓮(レンコン), イネ, アズキ, オオアワガエリ(チモシー), ナデシコ, ショウブなどなど

つまり人間が食べたり, 家畜に食べさせたり, あるいは鑑賞したりするために育ててきた植物です.

これらの植物は古代からバイオテクノロジーによって人間が利用しやすい形質(形状と性質)にされてきました.

現代でも遺伝子組み換えや重粒子線(アルゴンとか炭素とかの原子をイオンにして高速でぶつける)照射などを用いた最新のバイオテクノロジーをもってこれは継続されています.

さて, こうして何世代も人間の都合のいいように手を加えたり, 間引いたりしていると形質が変化していきます....というのが今日のお話です.

栽培植物とて最初はそこらへんの野原に生えていた雑草のようなものでした.

たとえば, アズキの原種はヤブツルアズキとされており,
アズキはヤブツルアズキよりも種子が大きく, かつ収量も大きくなっています.

これは人間サマが種子が小さく, 収量が少ないものを引っこ抜いて捨てたりしていたためです.
こういうことを数世代数百世代に渡って行っていると遺伝子も種子や収量が大きいものに選択されるわけです.

これは紛れもない淘汰であり, 植物の一極集中(枝が少なくなったりする)と利用部位の巨大化(葉や種や実が大きくなる)に対するアメリカの農学者Jack R Harlanの説です.

日本ではヒマワリ効果やハーラン効果などと呼ばれているようで, ヒマワリをもって紹介されていたりします.



ヒマワリの原種とされている植物は北アメリカに分布し, 多くの小さな枝と小さな花を持つ大きめの野菊のようなものです.
これをインディアンが数百世代も栽培したことによって現在のヒマワリのような, 枝が太く花は大きく背も高い植物になったとのことです.

仮にインディアンがヒマワリの種子を食さなかったならば, 今のヒ
マワリは存在しないでしょう.

同様に観賞用の植物も花が美しい物を選択してきたために, 美しい花の形質をもつ遺伝子が固定化されていたと考えられるのです.

2015年9月13日日曜日

銅箔の厚い生基板の作り方

先日, マド君から秋葉の某電子部品店で「銅箔の厚い生基板がほしい」といった話をされたので, それに対するソリューション(笑)を提供しました.

以下をお読みください.

一般的な生基板は銅箔が35umと薄いため
大電流を通すことは困難です.

そこで, おそらく誰にでも可能な手法を考案しました.

まず, ガラスエポキシ複合板(GFRPの板)を入手します.

ネットで買うこともできるでしょうが, 秋葉原のラジオデパートでも購入することができます(2階だったかな).

次に銅板を用意します.
銅板はおそらく日本全国どこでも手に入ると思われます.
たとえばホームセンターだとか, ヨドバシカメラだとか, あるいは東急ハンズだとか
もちろんネットでも買えるでしょう.

厚みについては, 使いたい電流の域に応じて変えればよいでしょう.

材料としてはほかにエポキシ樹脂が必要です.
これはダイソーなどでも売っているでしょう.
ついでにクランプなどもあると便利かもしれません.

具体的な製作方法としては以下の図をみていただきたい. 



ここからも分かるように, エポキシで銅板とGFRPボードを接合するのみです.

ただ, 多量にエポキシを使用した場合, フライスなどで基板を切削した際に銅板が剥離する可能性もあるため, エポキシの使用は最小限に抑えるべきです.

また, 気泡が混入した場合には気泡の上の銅板はエッチング時に穴となる可能性があるため圧力を掛けることが求められます.
これについては重い本を載せたり, あるいはクランプで固定するとよいでしょう.