2017年11月25日土曜日

イエローパーチとはなんぞや - 魚とゲームと法律の話

どうぶつの森をはじめました.
私は94年の生まれですから, 小学1年生の頃に発売されたのが初代ブツ森なわけですが,
実のところ小学校時代はほとんどゲームをやっていませんでしたからブツ森はスマホ版で初めてということになります.

さて, 私はご存知の通り登山や釣りといった類のアウトドアが大好きな人間ですから,
ゲームの中でも釣りは大好きです.


とりあえずこんな魚がつれます.


divisionspeciesalready
torrentイエローパーチ(Perca flavescens)Yes
torrentオイカワ(Opsariichthys platypus)Yes
torrentニシキゴイ(Cyprinus carpio)No
torrentニジマス(Oncorhynchus mykiss)Yes
torrentフナ(Carassius auratus langsdorfii*)Yes
torrentブラックバス(Micropterus salmoides)Yes
shallowsアジ(Trachurus japonicus)Yes
shallowsイカ(Heterololigo bleekeri)Yes
shallowsタイ(Pagrus major)Yes
shallowsチョウチンアンコウ(Himantolophus groenlandicus)No
shallowsヒラメ(Paralichthys olivaceus)Yes
shallowsフグ(Takifugu sp.**)Yes
shallowsマグロ(Thunnus albacares)No
------------------------------------------------------------------------------------------------
*ゲンゴロウブナ / ヘラブナ Carassius cuvieriの可能性も捨てきれない.
** 同定不能.

こんな感じです.
この一覧の魚は多くの人々にとって馴染み深いか, あるいは聞いたことはあるものばかりだと思います.
しかしながら「イエローパーチ」だけはちょっと馴染み深いとは言えません.
私もパーチという魚は知っていますが「イエローパーチ」となるとちょっと初耳です.
「ナイルパーチ(Lates niloticus)」なんかは有名なんですけどね.



ただ, イエローパーチの学名はPerca flavescensです.
Percaというのは「属名」です.
ナイルパーチのLatesも「属名」です.
つまりナイルパーチとイエローパーチはそこまで近い種ではないということになります.
一応同じスズキ目(Perciformes)にはなりますが, やはり赤の他人です.
* 生物は大雑把に界門綱目科属種の順に細かい分類になっています.
**亜目とか亜属とか亜種みたいな分類もあります.

で, イエローパーチという魚はどこらへんに住んでいるかと言うと, 北米です.
具体的には五大湖の周辺[1].

カナダでは
・アルバータ州
・サスカチュワン州
・マニトバ州
・オンタリオ州
・ケベック州
・ノバスコシア州
・プリンスエドワードアイランド州
・ニューブランズウィック州

アメリカ合衆国では
・ノースカロライナ州
・バージニア州
・デラウェア州
・ニューハンプシャー州
・マサチューセッツ州
・コネチカット州
・ロードアイランド州
・メリーランド州
・ニュージャージー州
・サウスダコタ州
・ネブラスカ州
・アイオワ州
・ウィスコンシン州
・ミシガン州
・オハイオ州
・インディアナ州
・ペンシルベニア州
・ニューヨーク州
・バーモント州
・メイン州

が主な分布域になっています.
まあ日本にはいませんね.
ただし「イエローパーチ」は外来生物法で未判定外来生物に指定されています.
そのうち特定外来生物に指定されるかもしれません.


IDは 29267619138 です.
よろしく茄子!

参考文献
[1] Nature Serve EXPLORER "Perca flavescens" - Distribution, 2017.11.25確認.
http://explorer.natureserve.org/servlet/NatureServe?searchName=Perca%20flavescens























2017年11月19日日曜日

消しゴムサイズのHDDを買った

今日は危険人物取扱者(甲種)の試験を受けるために日大実籾キャンパスに行ってきました.
とっても寒かったです(感想).
実は試験対策などなにもしておらず, 行きのロマンスカーの中で新百合ヶ丘から新宿までの二十数分間で予め買っておいた参考書(ものすごい質の悪いとの評がある)を開いただけで試験に挑むことになりました.



会場内の教室に入ってみると, ほとんどの人が丙種(とってもかんたん)の受験者で, 甲種は後ろの方の3列くらいでした. ちょうど私の前からが丙種受験者で, 参考書がの厚さが5倍近いことに驚きました.
丙種の受験者にはガソリンスタンドの制服を着たままの人もいましたね.
高校生らしき人々もいました.

さて, 試験の結果ですが指定数量を覚えていなかったためちょっと苦労しました.
あとはリン化カルシウムという学生実験で使ったこともなければ聞いたこともない化学種が登場して困りました.
ちょっと調べてみたんですが, このリン化カルシウムとやらは第三類危険物(自然発火性, 禁水性.)に指定された「金属のりん化物」で正式名はCalcium phosphide, 式はCa₃P₂です.
他にも「金属のりん化物」はリン化ナトリウム Sodium phosphide, Na₃Pなんかがありますね. リン化マグネシウムもそうです.
色は少なくとも白色ではありません.
だいたい灰色から赤色くらいみたいですね.
まあリンの化合物は熱履歴とか雰囲気とかで色が変わりますからね.
こいつらは水があっても酸があっても塩基があってもホスフィンを出すそうでなかなか厄介です. 大気中でもホスフィンを出すそうなので炭酸(水+二酸化炭素)くらいの弱い酸とも反応するほど鋭敏なのか, あるいはもともと不安定なのでしょう.

という感じで6割は厳しいのではないか...という感じになりましたが, 次回からは電子申請ができるようになるので今回は体験版と考えることにして終了.

実籾駅から習志野まで電車で行き, そこからは省電の黄色い電車(*1)で錦糸町に行きました. 錦糸町に寄ったのは試薬を取り扱うお店で4.5M硫酸を買うためです.
なぜ硫酸を買うかというと透明な磁性液体を合成するためです.
paramagnetic fluid略してparafluidという名前で検索すると動画が出てきます.
日本では3月11にうさうさと一緒に福島第二原発の近くへ遊びに行った海苔の者が上げてましたね.
→ 磁石に吸い付く透明な液体-Parafluid-を作ってみた
でも日曜だったので店は閉まっていました.

仕方ないので蔵前橋を通って秋葉まで歩くことにしました.
交通費がもったいないですしね.




秋葉に行きました(報告).
aitendoに行きました(報告).
大面積フォトダイオードを買いました(報告).
小型HDDを買いました(報告). ←本旨
某氏らと会いました(報告).

小型HDDの話をしましょう(提案).
小型といっても2.5inchじゃあありませんよ?
そもそも2.5インチHDDは100x70x7 [mm]とかあって決して小型ではありません.
2.5インチ(63.5mm)はあくまでもプラッタのサイズです.
今回買ったのは「真の小型HDD」, その大きさはなんと1インチプラッタ(25.4mm), 本体の大きさでも40x30 [mm].
ちなみに日立製のHMS361008M5CE00というものです. 容量は8GB.
フラッシュメモリが上市される前の記憶デバイスは面白いなあ...とは思います.



小さい...でもこれよりも小さい0.85インチプラッタ(21.59 [mm])のHDDもあるみたいなんですね.
ちょっと手に入れたいと思います.

という感じでした.


帰りは新御茶から.
ではまた.

2017年11月12日日曜日

折れた温度計は使えるのか....という話


どうもうさらぼです.
筋肉痛はまだまだつらいです.

今日は, この前の登山の最中に折れた温度計先輩の話をします.
折れた温度計は使えるのでしょうか?

温度計はこの記事(http://www.3x92.com/2017/11/blog-post.html)にあるもの,
今の状態は...


こんな感じに真っ二つ.
でもちゃんと温度は示しているんです.

そもそも温度計は(トリチェリの気圧計と混同する方も多いようですが)液体の膨張によるものですから毛細管が破断したところでどうってことありません.
もちろん, 今回は40℃くらいのところで破断してしまったので, 来年の夏には灯油が溢れて使い物にならなくなってしまうと思いますが.
まあ面白いので1年くらいは観察してみましょう.

2017年11月10日金曜日

2年ぶりの丹沢日帰り縦走

以前, 2015年に丹沢を日帰りで縦走するという「修行」の記事を書きました
→ http://www.3x92.com/2015/12/blog-post_29.html
そして2年が経ち, 今度は大学の友人と同じコースを行ってきました.

11月8日07:35渋沢駅着

大倉行きのバスに乗りました.
大倉まではおよそ15分です.
渋沢駅北口から大倉へ行くバスは06:48の始発から20~30分ごとに出ています.
本当は7時くらいに渋沢駅で待ち合わせだったのですが, 寝ぼけてスマホの電源を切っていたらしく, アラームが正常に動作せず寝過ごしてしまってこの時間になりました.
ほんとうに申し訳ない.

さて, 言うまでもなく丹沢を日帰りで縦走するという行為は上級者でもかなり厄介です.
(道志から登り大倉から降りるコースであれば上級者に無理なことではないが)
普通は「蛭ヶ岳山荘(35.486367,139.138922)」や「みやま山荘(35.474489,139.163121)」で一泊するので大倉から道志コースでの日帰りはありえません.
おそらく年間で10人か20人しかやっていないでしょう.

ところで今回の登山には一つの目的があります.
今回の登山では温度計を持っていき, 断熱減率がどれくらいか調べることにしました. 使う温度計は先日のあれ(http://www.3x92.com/2017/11/blog-post.html)です.

教科書によると, 標準的な乾燥断熱減率は0.98K/100m, 同じく湿潤断熱減率は0.5K/100mだそうです.
小学生にもわかるように説明すると, 標高が1km上がると気温は乾燥しているとき10℃くらい, 湿っているとき5℃くらい寒くなりますよ...ということです.
湿っていると温度が下がりにくいのは熱容量(あたたまりやすさ)などのせいです.


登り始め (09:11)



塔ノ岳へ (09:54)



塔ノ岳山頂, 1489m (11:16)
実は気温の測定結果と道中での風速から塔ノ岳山頂に留まるのは体力温存のためよくないという判断から手前の1302mにある花立山荘あたりで昼食括弧仮を取ったため, 塔ノ岳山頂は写真だけ撮ってスルーしました.

なお, 気温と断熱減率の話は最後にします.


笹原を進む (11:38)



1567m, 丹沢山着 (12:09)
ここもスルーします.
丹沢を下ると素晴らしい景色を見ることができます.
神奈川で最も美しい景色です.
2015のときは薄雪で最高でした.



なんか現代アーティストが作った盆栽みたいですね (13:04)


1672m, 蛭ヶ岳山頂, 神奈川県最高峰 (13:20)
蛭ヶ岳山荘に入るか否かという議論を行った結果, 蛭ヶ岳を風衝にして飯を食べようということになり, 蛭ヶ岳山荘には入りませんでした.
前回はカフェラテかなんかを600円くらい払って飲みました.
ハクリューさんかわいい



なんでしょう....
コンクリでしょうか?
いいえキノコです
これを発見したときは二人でめっちゃ面白い等々と言ってました (13:55)



とても美しい景色
残念ながらスマホでの撮影なので画角が狭いのですが, パノラマ写真にすればよかったかも
とにかく絶景です.
向こうに見えるのは1587mの大室山, 同姓同名の山が関東にはいくつかあります.
 (14:04)



標高が下がって暖かくなってきたのでウドンを作ろうと火をおこす準備.
着火具がないことには昨日の夜に気づきました.
しかたなく遭難時のためのレーザーと顕微鏡の対物レンズで着火を試みます.
しかし, 燃料が冷え切っているのと水性ペンのインクが完全には乾かないせいで煙しか出ません...諦めました
(14:34)



この地域の松枯れが酷いというのは講義で聞いていましたが, 想像以上です.
マツノザイセンチュウ(Bursaphelenchus xylophilus)によるものなのでしょう.
山の上ではサクラスガ(Yponomeuta sp.)による食材が酷いようです.
ここらへんで最終のバスまで結構な時間があったため, 探検しようということになり, ちょっと遊びました.
(15:13)



シベリアでもじゃっとしたヤツを見たい~という話をしていたら彼が上高地にいっぱいあるよ...などと教えてくれました.
それから数分後に彼が「そこにあるではないか」と言ったので何かと思ったらこれです.
サルオガセ Usnea sp.です
実はこのとき既に取り返しのつかない事態に突入していたのでした.
(15:25)

それからしばらく歩きました.
焼山にたどり着く頃にはフラッシュライトがないと道が見えない状態です.
最終のバスは17:47


取り返しのつかない事態.
前回と同じことになりました.
(18:15)

とりあえず三ケ木のバスセンターまで7.5kmあるので休憩のためコンビニへ
餡饅や地場産のクロイモ(里芋)を買いました.
一応私は環境系の学科に植物の研究のために入った植物には一家言ある人間ですが, クロイモという名前ははじめて聞きました.
方言なのかもしれません. そのうちどのあたりまで「クロイモ」と呼ばれているのか調べてみようと思います.
ちなみにちょっと検索したところ, この「クロイモ」は晩生(秋~収穫する)品種で葉柄は紫黒色だといいます. 九面芋(八頭, やつがしら)に類するものだともあります.
いずれにせよ後日, 大学の図書館で調べる必要があります.

コンビニに行く途中はヒッチハイクも試みました.
しかしまあ田舎なので制限速度30kmオーバーで走っていますから止まる車などありません.

まあそんな感じでしたので三ケ木まで7.5km歩くことになりました.
ちなみに私は途中で畑の側溝に足を取られました.
Google Mapでは1時間11分とのことでしたが, 50分程度でなんとか7.4kmを走破できました. 三ケ木に着いたときの安心感はもう....

そんな感じで20:59の電車で町田へと帰りました.
最後に...これは自慢なのですが, 私は牧野富太郎の植物一日一題の初版本を持っています.




ついでに今回使った地図です.
国土地理院のページをGIMPで●●●して●●....そのあと●●を●●したりしました.


これにはもし遭難して死体で見つかった際に所持品から個人が特定できるよう個人情報がQRコードで埋め込まれています. ちなみにこの 3x92.com のQRもあるので, 遭難によってアクセス数を増やすことが出来ます.

ちなみに断熱減率は....6.2K~6.1Kでした!
あくまでも簡易計測ですが, 教科書の値とさほど違わず感激です🐰
麓の湿度は77%でした.

それではまた.

2017年11月4日土曜日

温度計保護ケースを作った

先程, Googleの人工知能を使った実験のキジを書いたばかりですが, 
今度は工作のお話です.

石油ポンプの切れ端」と「鉢底ネット」と「インシュロック」で温度計の保護ケースを作りました.
温度計の保護ケースはヨドバシカメラやホームセンターで金属製の製品がよく販売されていますが, あれは不良品という感じでロクに温度計を保護してくれません.
地面に落とそうものなら温度計は粉々になってしまいます.

そこで, 水槽の水を交換するために買っておいた石油ポンプの切れ端で自作してしまおうということになりました.
来週は丹沢を縦走しますしね.

できたのがこれ.



コンクリートの地面に落としても温度計が割れることはありません.
おすすめです.

材料を正確に書くと(画像の上から)
・麻紐
・石油ポンプの切れ端
・インシュロック
・セロテープ
・[温度計]
・鉢底ネット
です.

丹沢での気温を逐次測定する際に使ってみようと思います.

Googleアシスタントにサイコロをいっぱい振らせる実験

AndroidにはGoogleアシスタントという機能があります.


「OK Google」で有名なアレですね.
これにはサイコロを振る機能がついています.
とりあえずサイコロをたくさん振ってもらいました.


一度に10000回, 1000回, 100回, 10回, 1回と振ってもらい合計値を返してもらいました.
ところでサイコロを複数回振ったときに出る目の平均値は3.5です.
たとえば6回サイコロを振ってみるとそれぞれの目は1/6の確率で出るので,
(1+2+3+4+5+6)/6=3.5になります.
10回でも100回でもこれは同じで, 平均値として35と350が出るはずなのです.

上の表ではそれぞれ35009.4, 3481.2といったそれぞれ35000や3500に近い値を
取っていることがわかると思います.

平均値からの乖離は一度にサイコロを多く振れば振るほど減少すると期待できます.
試しに, 一度にサイコロを振る数が10倍になるとどの程度値が収束するか計算してみました.


濃い青の線がそれぞれ3.5を1倍~10000倍した数との乖離を100分率で取ったものです.
フィッティング(薄い青の線)は冪級数でとりました.
40%の誤差に引っ張られている感はありますが, もうすこし試行回数を取れば正確に出ると思います.

まとめ : スマホに何十回も話しかけるのが恥ずかしかったです.