2022年5月17日火曜日

「測りかね」か「量りかね」か

 「はかりかねる」「はかりかねた」という用語はしばしば目にすることと思うけれど,

図る測る計る量る謀る諮る料る詢る...と, いずれの「はかる」であるかまったくはかりしれないものである.

日本語の正しさなるものがあるとすれば, それはやはり役所の権威に阿ってみるのが適切であろう.

 公文書は誰が何と言おうと正しいという原則のもとに人間社会は成立しているのだから.


まずは文化庁.

2013年に漢字小委員会の出した "「異字同訓」の漢字の使い分け<ハ~ワ行>(素案)" という資料には...

【測る】長さ・高さ・深さ・広さ・程度を調べる。推測する。

  距離を測る。標高を測る。身長を測る*。水深を測る。面積を測る。血圧を測る。

  温度を測る。運動能力を測る。測定器で測る。真意を測りかねる。

とある.


つぎに裁判所の公的判例集.

「測りかねる」は, 2件

「測りかねて」は, 1件

「量りかねる」は, 1件

「量りかねて」は, 0件

「推し量る」は89, 件

「推し測る」は, 6件


最後に, 民間の某判例データベースでは

「測りかねる」は, 15件

「測りかねて」は, 8件

「量りかねる」は, 4件

「量りかねて」は, 3件

「推し量る」は, 296件

「推し測る」は, 40件

でした.


すなわち, 「はかりかねる」「はかりかねて」については, 誤差の範囲ではあるけれど「測り」「測る」が主流であり, 

「おしはかる」は「量る」が明らかに主流であるといえそうです.



2022年5月10日火曜日

常磐日光号で日光に行ってきた

 日光に行くには東武鉄道の特急スペーシア号が一般的な手段であり, 北千住や浅草, あるいはJRの新宿駅などから直通列車がありますが, 今回は特別な特急常磐日光号に乗車することにしました.

この列車に乗るまでには紆余曲折がありました.

まず, 私は, えきねっとで席だけ押さえ, あとからみどりの窓口(以下, 「み窓」という.)にて株主優待割引券を使って2日間有効な乗車券と一緒に再発券することで, 5月6日は水戸に宿泊し, 5月7日(常磐日光号の乗車日)は水戸のホテルで朝食でもとってからゆっくり行こうと考えていました.

これには大きな誤算がありました.

①まず, JR東日本の株主優待割引券は, 「普通片道乗車券」とその区間内の「一列車の特急券、急行券、グリーン券および座席指定券」にしか適用できません.

そして, 水戸線は友部から小山の路線であり, 水戸友部間は常磐線を利用することになるため, 水戸まで行って友部まで折り返しという経路は「片道」ではなくなってしまいます.

何が言いたいのかといえば, 株主優待割引券は, 東京方面から水戸を通り日光まで行く経路には適用できないということです.

水戸線は水戸から出るものだと思ってました.


②次に, JR日光駅は「東京近郊区間」でした. 流石に想定外です.

なにが困るのかといえば, 東京近郊区間から東京近郊区間への乗車券の有効期間は1日のみです. 途中下車して宿泊するようなことはできません. しかも, 途中下車もできません.


このようなことにより, 2300円で買った株主優待割引券は, 割引になるどころか, ホテルのキャンセル料等を含め, 赤字の原因になったのでした.

③北千住で入場しようとしたら「区間外」で改札に弾かれてしまいました. この原因は, み窓係員の忙しさとコミュニケーションのミスにあります.

私は, 6日も霞が関に登庁し, 夜に水戸に向かうつもりだったため, 新橋駅から上野経由での発券をお願いしたのですが, 多忙な係員としては「新橋からなら経路は最短の東北線で問題ないな」となり, いちいち常磐線経由で発券することもないのは当然です.

しかしながら, 私は, 帰りに日光で合流した友人たちと北千住あたりの飲食店にでも行こうと考え, メトロで北千住に行き, 北千住でJRの改札に入ろうとしたのでした.

そうなると, 改札機の演算装置としては, 料金が同じであったとしても, 経路を参照して「区間外」という答えを出すことになります.

仕方がないので, ひとまず切符は使わずPASMOで入場し, 後で入場記録を取消してもらうことにしました.

8時10分頃には友部駅に到着しました.

友部は茨城県笠間市の中心部にあり, 「笠間の陶炎祭」で有名な街です. さっき知ったので有名なのか知りませんが.


国鉄カラーのE653系.

自治医大を通過.

JR日光駅到着.

天井の龍さん.


日光でいつもお世話になっている中華屋さん.


日光駅近くのスーパーマーケットで購入したパン.


帰りはラーメンでも食べようと思い, 綾瀬で下車し散策...


「綾瀬ラーメン 粋」の「粋得 豚骨醤油」を注文
「赤羽ラーメン 粋」という店の支店との話


ラーメン屋としては珍しくちゃんとした前払い式の発券機が設置されていた.

2022年5月6日金曜日

パスポートの新規発給・更新(切替発給)時に手数料の割引を受ける裏技

 先日, パスポートの更新(切替発給)をしてきたのですが, その際, とある方法を使うことで, 申請手数料の割引を受けられたので報告します.

まず, パスポートの発給申請にあたって納付すべき手数料が, どのような構造になっているか見てみましょう.

パスポートの発給申請手数料は, ①都道府県に納付する手数料, ②国に納付する手数料...の二階建てになっています.

手数料額は, 以下に示すように, 沖縄~北海道まで, いずれの都道府県でも同様です.

そして, 国の手数料分は, 収入印紙で納付することになっています.

たとえば成人の10年用パスポートであれば14000円, 5年用パスポートであれば9000円が国に納める手数料となります.

収入印紙は, 郵便局で購入すると定価になりますが, 金券ショップなどでも5~10%引きの金額で購入することができます. これが「割引を受けられる」ということです.

 購入した印紙は, 原則として「旅券(パスポート)引換書※」の印紙貼付欄に貼付します.

200円の収入印紙を70枚などといった方法で納付する場合には, A4のコピー用紙などに貼って, 「旅券(パスポート)引換書※」の印紙貼付欄には「別紙にて納付」などと書いて下さい.

※都道府県により名称が異なります.

都道府県手数料分については, 自治体によります.

「●●県収入証紙」が依然存在する都道府県では, 割引を受けられる可能性があります. 
(東京・大阪・広島は都道府県収入証紙を廃止しています)

もちろん, 金券ショップなどを回って, 「●●県収入証紙」を探す苦労を考えれば, あまりお得ではないかもしれません.

以上です.